このところ立て続けに ASP.NET Web Service(asmx)
を使った分散アプリケーションに携わりました。
クライアントサーバー型アプリケーションの形態で、サーバーに置いたデータベースにクライアントプログラムからアクセスするものがあります。それに対して、分散アプリケーションでは、サーバーでもプログラムを実行しクライアントプログラムからの要求に対してサーバー側プログラムが応答を返します。
分散アプリケーションでは、複数のデータベース操作を1つの要求にまとめられます。例えば明細付き伝票の保存、月次更新などをそれぞれ1回の要求にまとめられます。このためクライアントサーバー間の通信量・通信頻度を減らせます。
当方は今まで上記の内分散でないアプリケーションだけを作成してきました。今回は ASP.NET Web Service ですでに構築されているシステムへの機能追加でした。
今回、取り扱った感想としては構成が複雑になるということです。
その原因の一つに、プロクシタイプの自動生成があります。サーバー側プログラムで提供するサービス(いわゆるメソッドの集合)を作成してから、クライアントプログラムで Web参照の更新
を実行すると、サービスを呼び出すメソッドが生成されます。
このとき、引数や戻り値に対応する型がプロクシタイプとして作られるのですが、ここでつくられた型はサーバープログラムで定義されたものとは異なります。
サーバーでエンティティ類を定義してセッター・ゲッターを記述しても、クライアントには反映されず、サーバーと同等のロジックが処理されません。
後継の WCF
では同じ型を参照していればプロクシタイプが作成されず、参照された型が直接使われます。
WCF はさらに gRPC
にとって変わられようとしています。.proto ファイルから自動生成すると、ASP.NET Web Service と同様プロクシタイプが生成されますので、これを防ぐためには下記のような工夫が必要になりそうです。