従来はWeb開発でrubyを積極的に使ってきました。PHPに最初に触れた頃にはオブジェクト指向でプログラミングできませんでしたので、当時はあまり魅力のない言語と認識していました。去年からPHPを使用されてきたSI様とのおつきあいが始まったので、PHPに積極的に取り組むことになりました。バージョンはPHP 5.2.14です。このバージョンになるとオブジェクト指向で組むのに困らないほどに一通りの機能が揃っています。さらに5.3.Xではクロージャの機能が加わり、着実に機能改善されているようです。
PHPの印象は堅実で飛び道具が少ないことです。JavaScriptやrubyでは組み込みクラスにメンバーを追加できますが、PHPではそのようなことはできません。ライブラリは最初から幅広い機能が含まれていて大抵のことに困らないのも良いところです。データベースのNumber型に相当する型(二進化十進)が組み込みでないのが障害になるかも知れません。
以前から有る参照の機能は変数のエイリアスとして使え、便利なものと思います。オブジェクトの代入はruby, C#などの言語と同様に参照の代入になりましたが変数の参照とは意味が違うので少し誤解しやすいところです。配列の代入は従来通り内容のコピーになります。といっても実際には内容を変更したときに初めてコピーされる(コピーオンライト)ので、単純な代入でパフォーマンスが落ちることはありません。
テンプレートエンジンやO/Rマッパーなどrubyで構築したライブラリを移植しましたので、rubyと同様開発を効率化できるものと考えています。